(クルマ) 友人を偲ぶ

半世紀以上も生きてると、同年代の友人知人が亡くなることは不自然ではない。
そして、必ず、いい人から順番。オレなんかより長く生きて、人々にいい影響を
与えてくれそうな人から亡くなるから、自分が死ぬ前に涙が枯れそうだよ。

昨年3月、たまたま大阪出張の帰りに岐阜の友人に会いに行った。ガンを宣告され、
自身でも終末を意識した中でいろんな話をして、ハグして別れた。
その後も時々、同じ地域の共通の友人からメールを転送してもらったりしていたが、
夏頃からぱったりと連絡がなくなった。
心配ではあったが、連絡のつけようもなく(言い訳)、今年の3月に彼が亡くなって
いたことを知った。12月のことだったらしい。
今年の3月、現在の足クルマを名古屋まで受け取りに行く前日の話だ。
クルマを取りに行くついでに岐阜で彼の霊前に参り、ご家族とお話をすることは、
俺にとって、自然だったし、彼がそろそろ来いと呼んだんだと勝手に思いこんでいた。
彼はお墓にはまだ入ってなくて、ご自宅のお部屋に彼は小さくなってそこにいた。

ちょっと前まで普通にバカ話をして、笑い合ってた仲間が四角い枠の中の写真に
収まって微笑まれることほど泣けることはない。しかし彼はすべてを見通した
透き通った笑顔で収まっていた。

生前、彼は、熱心にブログを書いていた。それはポルシェのこと、ポルシェの
最近の部品のこと、仲間のこと、お客様のこと、自分のカラダのこと、いろいろ。

ご自宅へお邪魔して奥様がある本を見せてくれた。
ブログを書籍にしてくれるサービスがあるらしい。
彼は自分のブログを3冊だけ本にした。奥様、息子さん、お母様に渡す3冊だけ。
sobue

この本を見た時、ほしいと思った。
彼のブログは今ではすでに閉鎖されているけれども、データは友人が保管していた。
データとしてのブロクは存在しているが、物体としての本が欲しいと思った。
音楽を配信で買うか、CDで買うかという話と少しだけ違う気がしている。

出版というか印刷している会社へ問い合わせた。
最初は「IDとパスワードがあるはずだから、それでログインして買ってくれ」という
スタンスだった。しかし、メールで事情を説明したところ、奥様の同意があれば特別に
仲間のために印刷してくれることになった。
MyBooks,jpさん、ありがとう。

かくして、友人の形見とも言える物体としての本を全国30人以上の仲間に分散保管が
できるようになったことを誇りに思っている。しかし、今自分が書いている、このブロクを
本にして家族へ残しても、絶対に嫌がられるのはわかっている。
ひっそり消すだけに違いない(笑)。
しかし、彼のブログは残すに値するものだったと信じている。
sobue2

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