(IT) ゴールではなくスタート

今日読んだいくつかの記事を見て、ちょっと思ったことがあったので書いてみる。

「いますぐ『新規事業開発プロジェクト』を停止してください!」

「中学校のXP、1000台入れ替えに5億円かかる!MSはカネ目当て!」 もうMacにしたらいいのに

この二つ。一件関係ないふたつの記事だけど、実は根っこが同じ気がした。
なんだろう、「仏作って魂入れず」なのか「釣った魚に餌をあげない」なのか。
リーンスタートの件はわかりやすいけど、学校のWindowsの件はちょっと解説が
必要かと。

何年か前に娘の通ってた小学校に有線LANを敷設するボランティアをやった。
この学校は低層で、丘陵地に広く散らばった校舎を持つ学校だったので、
ルーターを置く職員室からから一番遠い教室まではケーブル長が100mを
超えてしまうような構造だった。
(ちなみに100base-Txの最大伝送距離は100m)
船舶内のLANの敷設してるお父さんとか、地元でパソコン教室やってる
お父さんとかいて、メンバーもLAN敷設自体もおもしろかった。
用務員の方と壁に穴を開けたりしてケーブリングもして、LANは引けた。
横浜市の小中学校専用のISPがあって、そこへの接続は別途済んでいたので、
全教室からインターネットへ接続できる準備はできた。
家庭科室でカレーライスを作って皆で食べてで打ち上げをした。
そのとき、オレがコメントしたのは、「LANが引けたことは、ただのスタート
です。子供たちがインターネットへ触れる準備ができたにすぎません。
これを、上手に使って教育に活かすことが肝要です。そのフェーズでも
お手伝いが必要でしたら、是非、呼んでください」ということ。
結局、娘が卒業するまでおよびがかかることもなく、教室にはノートPCが
おかれ、布のカバーかかけられ、黒板消しクリーナの台になっていた。

長くなった。
小学校の先生も教育委員会も「XX年度は校舎内にLANを敷設する」という
予算は作るけど、それをどう使うかなんて、誰も考えてない。
敷設がゴールと信じてるからだな。運用に金がかかるなんて理解できないのだ。
なんでOSがタダだ、なんて思うんだろう。金目当てなのは当たり前だし。

一つ目の記事中にある通り、
ローンチしたその日、その瞬間から本当のフィードバック・ループが始まるにも関わらず

ということ。本当のゴールをちゃんと見据えないといかんと、自戒も込めて感じた。

ちなみに、結婚されたカップルにも必ずお伝えしています。
「結婚はゴールではなくスタートです」と。

お後がよろしいようで。

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